聖教ニュース

〈メキシコリポート〉 青年を呼ぶのは青年 2026年4月2日

胸中のセンセイと共に前へ!

 戸田先生の「世界に征くんだ」との遺言を胸に、不二の闘争で世界広布の道なき道を切り開いた池田先生。“躍動の年”の今、創価の師弟の大道に続き、次代の広布を担う地涌の若人が、世界各地で陸続と躍り出ている。ここでは、戸田先生が思い描いたメキシコの地で奮闘する青年たちの姿を紹介する。

メキシコ青年部総会とメキシコ総会のダイジェスト動画はこちら

 日本の約5倍の国土を有するメキシコ。豊かな文化と歴史が息づく一方、経済格差や組織犯罪に起因する暴力など、治安を巡る課題も抱える。
 
 街では警察車両の荷台に重装備の警官が立ち、周囲を警戒する姿が見られるなど、緊張と隣り合わせの社会の一端がうかがえる。
 
 こうした状況の中でも、メキシコの友は、人間革命の希望の哲理を胸に、社会に幸福と安穏を広げている。
 
 3月5日、首都メキシコ市内で開かれた青年座談会を訪ねた。
 
 会場は市内中心部から車でしばらく走った住宅地。近隣には中南米屈指の名門・メキシコ国立自治大学が立つ。1981年3月、池田先生は同大学を訪問し、総長らと会談。学生とも交流を結んだ。
 
 その歴史を刻む地域にあって、広布を使命とする青年たちが集い合っていた。座談会に決まった「式次第」はない。肩肘張らず、車座になって活発な語らいが行われた。
 
 明るく和やかな雰囲気の会場。だが、皆の発言の随所には社会の厳しい現実もにじむ。

 格差や暴力で居場所がなく、青少年が犯罪に手を染める現状への懸念が共有されると、ある青年は、問題の根底に人間の生命に潜む三毒(貪・瞋・癡)があると指摘。「エゴを乗り越え、いかなる苦悩も変毒為薬できるという哲学を社会に発信することが私たちの使命」と訴えた。

 健康の悩みを勝ち越えた体験を話したのは会友の女性。自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組が約3万人以上のリスナーを持つまでに広がったことを報告し、「自らの言葉で人々に希望を届けたい」との決意を語ると、惜しみない拍手と歓声が送られた。

 “太陽と情熱”の国・メキシコに今、「信心即生活」の体験を胸に躍動する若き友が、次々と誕生している。

 アクセル・フローレスさんが信心と出あったのは8歳の時だ。家庭内暴力に悩む中で叔父から題目を教わり、10歳で入会。翌年には両親も信心を始め、家庭環境は好転した。

 建築業に携わるフローレスさんは最近、培ってきた技術を存分に生かし、自らの手でマイホームを完成。妙法の実践によって自身の可能性を切り開いてきた確信をつかみ、朗らかに対話に駆ける。

 アレイディス・サンチェスさんは「健気」という言葉を全身で体現する。徹底して一人に寄り添う彼女の励ましに奮い立った友は少なくない。飾らぬ姿で友人や同僚とも語らいを重ね、共感を広げる。

 信仰を貫く中で、理想的な職場への転職も実現。彼女の前向きな歩みに心を動かされた未入会の父も、共に祈り、会合へ足を運ぶようになった。

 セバスチャン・ロエサさんは20歳の時、母を乳がんで亡くした。深い悲しみの中にあって、師の言葉と同志の励ましに支えられ、再び前を向いた。

 “母の死を絶対に無駄にしない”――卒業論文では、AIを活用した乳がん検出の研究に挑戦した。この春、さらなる探究を期して創価大学の大学院へ進学する。

 19歳のサンティアゴ・マデラさんは、悪友に影響され生活が乱れ、高校を落第。しかし、同志の真心の励ましに触れて発心し、信心根本に人一倍の努力を重ねるように。彼は今、「人の痛みに寄り添える理学療法士になりたい」と爽やかに語る。

 分断が深まり、閉塞感が漂う社会の中で、自らの人間革命を通して、希望を紡いできたメキシコの創価家族。自他共の可能性を信じ、励ましを届け続けるその歩みは、社会に幸の風を送るに違いない。