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〈出雲駅伝〉 創価大学が堂々の4位 区間賞に2区・吉田響選手 2024年10月15日

 第36回「出雲全日本大学選抜駅伝競走(出雲駅伝)」が14日、島根・出雲市内で行われ、出雲大社正面鳥居前から出雲ドーム前までの6区間45・1キロのコースに21チームが参加した。
 
 4年連続4度目の出場となった創価大学は2時間11分47秒で、4位に入賞した。2区の吉田響選手(4年)が区間賞に輝いた。
 
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 出雲の空には「いわし雲」が広がり、強い日差しが降り注いだ。レースが近づくにつれて気温は28度まで上昇。ほとんど風もなく、ウオーミングアップに励む選手たちの肌に、うっすら汗がにじむ。
 
 いよいよ大学三大駅伝の火ぶたが切って落とされた。その中でも最も距離が短く、レース展開の早さから“スピード駅伝”と称される出雲路。創価大学は前半から“超攻撃的”な走りを期してオーダーを組んだ。
 
 創大の榎木和貴監督はこの日、前日に登録した区間エントリーから3区を変更。スティーブン・ムチーニ選手(2年)は、12日の練習後に転倒し、膝を打撲したという。
 
 「走れる状態ではあるものの、大事をとって出場を回避しました。選手たちに不安が走るのではないかと心配しましたが、かえって皆が奮起してくれて、成長を感じました」

 午後1時5分、多くの観衆の熱気と歓声に包まれながら、スタートの号砲が響いた。
 1区を担ったのは石丸惇那選手(3年)。暑さを警戒してペースが乱高下する中、先頭集団に必死に食らい付き、10位で2区・吉田響選手(4年)へつないだ。
 

 最短区間の2区を、自ら志願した吉田響選手が、26秒差を一気に詰めていく。前を走る選手を次々と追い抜き、4キロを超えた地点で首位に躍り出た。その後も勢いは衰えず、区間賞に輝く快走。後続を引き離して第2中継所に飛び込んだ。
 

 続く3区は、各大学のエース級が並ぶ注目区間。三大駅伝デビューを果たした山口翔輝選手(1年)は、安定したペースで好走する。激しい追い上げにあうも辛抱強い走りを貫き、4位で吉田凌選手(4年)にタスキリレーした。
 

 吉田凌選手は追い上げてきた城西大と並走。ゆるやかな上り坂が続くコースで、我慢の走りが続いた。主将としての意地が光り、最後は突き放して4位をキープ。45秒差で5区の黒木陽向選手(3年)へ。
 

 黒木選手は三大駅伝初出場。5月の関東インカレ3000メートル障害で優勝するなど力を蓄え、出場6人の一角に滑り込んだ。小刻みなアップダウンが続くコースでも粘りの走りで順位をキープし、6区・小暮栄輝選手(4年)へタスキを託した。
  
 アンカーを任された小暮選手も初めての三大駅伝の舞台。これまでケガに泣かされてきたが、悲願の出場を果たした。副主将として仲間の思いを背負いながら、出雲の最長区間を疾走。4位を守り切ってフィニッシュテープを切った。
 
 優勝は國學院大学。最終6区の一騎打ちを制して栄冠をつかんだ。
 
 トップと2分23秒差だった創大は「どんな条件でも、誰が相手でも、自分たちの力を100%出し切る走り」を目指して、心一つにタスキをつないだ。
  
 出雲で確かな手応えをつかみ、11月の全日本駅伝、そして明年1月の箱根駅伝に向け、不屈の走りで、さらなる飛躍を期す。