企画・連載

学ぶ意欲を経済的にサポート “一人”に寄り添う「学生第一」の伝統 2022年11月6日

【創大・短大マガジン】

 厳しい経済状況でも、安心して学んでほしい――「学生第一」が伝統の創価大学・創価女子短期大学では、経済面のサポートも充実している。その特長について、両大学の学生課長に語り合ってもらった。
   

返還不要の奨学金で大学生活が充実
◆インタビュー
創価大学 松岡尚志 学生課長
創価女子短期大学 瀬戸根ひとみ 学生課長

 ――間もなく本格的な受験シーズンの到来ですが、物価高や円安など厳しい経済状況が続く中で、大学進学を迷っている受験生やご家族も多いようです。
   
 松岡 本学は長年、経済的なサポートに力を入れてきました。毎年、遠方から多くの学生が集うため、中には懸命に学費を捻出して学生を送り出していただくご家族も多く、極力、家計への負担を軽減したいとの思いからです。
   
 瀬戸根 2020年度からは、国の「高等教育の修学支援新制度」が開始され、所得の低い世帯に対する経済支援が大幅に広がりました。創大・短大では、その対象から外れてしまう、いわゆる“中間層”のご家族にも支援が行き届くよう、多角的な取り組みを実施しています。
   
 ――具体的に教えてください。
   
 松岡 まずは奨学金です(別表を参照)。「経済的に困難な学生を支援するもの」と「成績優秀者を奨励するもの」を中心に、多様な奨学金を用意していますが、創大・短大独自の奨学金は、すべて「給付型」で返還不要です。在学中はもちろん、卒業後も安心して活躍できる環境づくりを意識しています。

   
 瀬戸根 後輩たちのことを思う卒業生をはじめ、多くの学外の方から頂いた真心の支援を財源に、独自の奨学金制度を確立してきたことも、創大・短大の大きな特長です。
   
 短大では2015年の開学30周年を記念して、卒業生の集いである「短大白鳥会」の寄付により「短大白鳥会給付奨学金」が設立されました。
   
 2年間という短い学生生活の中で、授業に加えて、各種行事の実行委員会や課外活動などをすべて学生主体で運営する短大生にとって、アルバイト等の時間を削減できることは大変ありがたいことです。水元学長も、奨学金を受ける学生に「お金だけではなく、時間を頂いているんだよ」と、よく話しています。
   
 松岡 創大にも卒業生組織の「創友会」が運営する「創友会ふるさと給付奨学金」があります。学生時代は支援を受けて大いに学び、卒業後、社会で活躍して、受けた恩を後輩たちに返していく。こうした“真心のサイクル”によって、充実の学生生活が実現できています。

   
 ――ほかにも経済支援の具体例はありますか。
   
 瀬戸根 緊急時の経済支援も充実しています。実家が災害に遭った学生や、予測できない事情で家計が急変した学生への支援も行っています。
   
 松岡 コロナ禍では、アルバイト等ができなかった時期に、いち早く「緊急支援金」として全学生に5万円を給付したほか、一人暮らしの学生を対象に野菜や食料の無料配布も行いました。
   
 瀬戸根 困っている学生を見逃さない姿勢は、創価教育の伝統です。

   
 松岡 創大は、学費についてもすべての学部で全国平均より低く設定しています。23年度の文系学部の初年度納付金(入学金や学費の総計)は、全国平均で約125万円ですが、創大は約117万円(経済・経営・法学部)です。仮に奨学金で、学費半額相当の給付を受けた場合、約77万円で、国立大学(約82万円)よりも負担が少なくなることもあります。
   
 住環境の面でも、創大には学部の学生用に9棟の寮があり、多くが留学生との共同生活です。少ない費用で、生活力と国際性が身に付けられると、学生たちにも好評です。

   
 瀬戸根 短大にも二つの寮があり、朝風寮は年間40万8千円、香友寮38万8千円の寮費で生活できます。学生数に対する定員の割合も高く、22年度の新入生は、希望者全員が入寮できました。
   
 感謝の心が先輩から後輩へと受け継がれ、ゴミ捨て一つとっても、ゴミを小さくクルっとまとめてポンと捨てる「クルポン」という取り組みを、20年ほど続けており、最近では、SDGs推進の観点からも注目されています。
   
 ――安心の制度と設備が、整っているのですね。
   
 松岡 とはいえ、家計状況も生活スタイルも十人十色です。創大・短大の一番の特長は、こうした制度や設備といったハード面に加え、それを運用する職員が、利用する学生一人一人に寄り添って、全力でサポートするソフト面の充実だと思います。
   
 瀬戸根 創立者が示された「学生第一」の精神で、私たち職員も全力を尽くします。受験生の皆さんには、物心両面の意味で、安心して創大・短大を受験していただきたいと思います。
   

◆学生の声
創価大学 文学部4年
眞柄丈一朗さん

 私は、クラブ団体の運営をサポートする「創価大学学友会」という組織で、体育会委員長をしています。
   
 わが家は家計が厳しく、私は1年から4年まで、創価大学給付奨学金を頂きました。授業以外の時間をすべてアルバイトに費やす学生生活を送る可能性もありましたが、奨学金のおかげで、思い切り勉学や諸活動に取り組むことができました。
   
 1年の時には滝山寮に入り、ハンドボール部と合気道部に所属。2年からは一人暮らしをしながら、ハンドボール部の副部長を務めました。
   
 3年には学友会に入って会計を担当。課外活動にも大学からの手厚い支援が広がっていることを知りました。
   
 学生として学内のさまざまな運営に携わる中、創大は、創立者・池田先生をはじめ、多くの方の真心で支えられていることを心から実感しました。教室はもちろん、体育館やグラウンド、食堂に至るまで、学生のことを考えて整備されており、コロナ禍での緊急支援金や食料の配布など、細やかな支援にも、本当に助けられました。
   
 創大で培った宝の経験を、就職活動でも堂々と語ることができ、第1志望の総合食品商社から内定を頂くことができました。卒業後は、社会で勝って、後輩の道を開く決意で、報恩感謝の人生を歩んでいきます。
   

創価女子短期大学 2年
塩見蘭奈さん

 私は、一つ年上の兄と2人の弟と共に、4人きょうだいの長女として育ちました。
   
 末の弟に重度の知的障がいがあり、母はかかり切りでした。経済的にも大変でしたが、両親は苦労を感じさせないよう、いつも笑顔で接してくれました。
   
 昨年、憧れの創価女子短期大学に合格。同時に兄も1年間の浪人生活を経て、創価大学に入学しました。
   
 うれしい半面、2人で大阪の実家を離れ、学費や生活費が一気にかかることになり、家計はひっ迫。保育士の資格をもっていた母は復職し、毎日、早朝に弟を小学校に送ってから出勤するようになりました。
   
 その中で頂くことになった短大給付奨学金や兄弟姉妹同時在籍者への給付奨学金が、どれほど大きな支えになったか分かりません。
   
 恩返しのためにも、“短大建設”に尽力しようと、白鳥祭実行委員会やスポーツフェスティバル実行委員長などに挑戦。先月開催された創大祭・白鳥祭の「記念フェスティバル」でも司会を務めました。
   
 資格の取得やゼミの外部コンテストへの挑戦など、忙しい毎日ではありますが、今までに感じたことのない充実した日々を過ごしています。
   
 将来は、母のように、どんな状況でも子どもたちを笑顔にできる幼稚園教諭を目指して、実力と人格を磨いていきます。
   

  
 創大・短大の奨学金について、詳細はこちらのホームページへ
 創価大学
 創価女子短期大学
   
   

◆入試情報

 2023年度入試の出願受け付けの日程は、次の通り。
         ◇
 【創価大学】
 公募推薦入試(受付中)=22年11月9日(水)まで。
 大学入学共通テスト利用入試(前期)=22年12月16日(金)から23年1月13日(金)まで。
 全学統一入試、一般入試=22年12月16日(金)から23年1月17日(火)まで。
 大学入学共通テスト利用入試(後期)=23年2月28日(火)から3月10日(金)まで。
 【創価女子短期大学】
 公募推薦入試=22年11月7日(月)から16日(水)まで。
 一般入試=23年1月4日(水)から18日(水)まで。
 ※全て締め切り日消印有効。入試の詳細は、創大・短大のホームページを参照してください。
 問い合わせは「創大アドミッションズセンター」〈042(691)4617〉、「創価女子短大入試事務室」〈042(691)9480〉まで。
 ※創大「PASCAL入試」、短大「自己推薦入試」「同窓生(子女を含む)推薦入試」の出願受け付けは終了しました。

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