創価大学が笑顔の初陣――第37回「出雲全日本大学選抜駅伝競走(出雲駅伝)」が13日、島根・出雲市内で行われ、出雲大社正面鳥居前から出雲ドーム前までの6区間45・1キロのコースに22チームが参加した。5年連続5度目の出場となった創価大学は、2時間10分5秒の3位でゴール。大学三大駅伝の初戦で表彰台に輝いた。
創価大学が笑顔の初陣――第37回「出雲全日本大学選抜駅伝競走(出雲駅伝)」が13日、島根・出雲市内で行われ、出雲大社正面鳥居前から出雲ドーム前までの6区間45・1キロのコースに22チームが参加した。5年連続5度目の出場となった創価大学は、2時間10分5秒の3位でゴール。大学三大駅伝の初戦で表彰台に輝いた。
攻めの走りで“5強”の壁破る
攻めの走りで“5強”の壁破る
“エース不在”から“全員がエース”へ――今季の創価大学のチーム目標は「大学三大駅伝で3位以上」を達成すること。“5強”と呼ばれる強豪校の一角を崩し、表彰台に立つためのチーム作りに取り組んできた。
レース前日、榎木和貴監督は「走らせたいと思える6人を並べることができた」と自信の表情を浮かべた。昨年の三大駅伝で活躍した吉田響選手(現・サンベルクス)が抜け、次のエースの座を争ってきた6人。その全員が大きなけがもなく、万全の準備を重ねて初戦を迎えた。
午後1時5分、22人がスタートラインへ並ぶ。気温は26度。夏の暑さが残る出雲に、三大駅伝の号砲が鳴った。
◇
三大駅伝の中で、出雲は最も距離が短い“スピード駅伝”。前半でレースの主導権を握れるかどうかが、結果を大きく左右する。
1区の織橋巧選手(3年)は初めての出雲路。「目指したのはトップから10秒以内でつなぐこと。最後の1キロでレースが動くと考えていました」。
レースは序盤から、けん制し合うスローな展開に。残り1キロで中央大学が仕掛けると、先頭集団が一気にペースアップ。織橋選手は遅れかけたものの、必死の形相で食らいつき、先頭と13秒差の4位で中継所に飛び込んだ。
同級生からタスキを受け取った2区・小池莉希選手。「自分の走りができれば、必ず上位に入れるとの意識でスタートしました」。
3キロ付近で順位を一つ上げると、競り合いながら中継所へ。区間4位で3区につないだ。昨年の出雲駅伝はけがで欠場し、悔しさをばねに勝負強さを磨いた1年。夏合宿で「エースは自分です」と語っていた通りの走りで、チームの勢いを加速させた。
3区には、スティーブン・ムチーニ選手(同)が出走した。
昨年の同大会はけがに泣き欠場したが、今季は関東インカレの男子2部5000メートルと1万メートルで2冠に輝くなど好調を維持。区間賞を目指したものの、暑さによるスタミナ切れで終盤にペースを落とした。それでも、各校のエースがそろう3区で区間5位。30秒以内に6チームがなだれ込む接戦の中でタスキを手渡した。
“エース不在”から“全員がエース”へ――今季の創価大学のチーム目標は「大学三大駅伝で3位以上」を達成すること。“5強”と呼ばれる強豪校の一角を崩し、表彰台に立つためのチーム作りに取り組んできた。
レース前日、榎木和貴監督は「走らせたいと思える6人を並べることができた」と自信の表情を浮かべた。昨年の三大駅伝で活躍した吉田響選手(現・サンベルクス)が抜け、次のエースの座を争ってきた6人。その全員が大きなけがもなく、万全の準備を重ねて初戦を迎えた。
午後1時5分、22人がスタートラインへ並ぶ。気温は26度。夏の暑さが残る出雲に、三大駅伝の号砲が鳴った。
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三大駅伝の中で、出雲は最も距離が短い“スピード駅伝”。前半でレースの主導権を握れるかどうかが、結果を大きく左右する。
1区の織橋巧選手(3年)は初めての出雲路。「目指したのはトップから10秒以内でつなぐこと。最後の1キロでレースが動くと考えていました」。
レースは序盤から、けん制し合うスローな展開に。残り1キロで中央大学が仕掛けると、先頭集団が一気にペースアップ。織橋選手は遅れかけたものの、必死の形相で食らいつき、先頭と13秒差の4位で中継所に飛び込んだ。
同級生からタスキを受け取った2区・小池莉希選手。「自分の走りができれば、必ず上位に入れるとの意識でスタートしました」。
3キロ付近で順位を一つ上げると、競り合いながら中継所へ。区間4位で3区につないだ。昨年の出雲駅伝はけがで欠場し、悔しさをばねに勝負強さを磨いた1年。夏合宿で「エースは自分です」と語っていた通りの走りで、チームの勢いを加速させた。
3区には、スティーブン・ムチーニ選手(同)が出走した。
昨年の同大会はけがに泣き欠場したが、今季は関東インカレの男子2部5000メートルと1万メートルで2冠に輝くなど好調を維持。区間賞を目指したものの、暑さによるスタミナ切れで終盤にペースを落とした。それでも、各校のエースがそろう3区で区間5位。30秒以内に6チームがなだれ込む接戦の中でタスキを手渡した。
前日の記者会見で、「チームで今、一番好調であり、注目の選手」と指揮官が挙げた4区・石丸惇那選手(4年)。序盤をハイペースで入り、前を走る大学を一気に抜いていく。区間3位の快心の走りでチームを5位に押し上げた。
これまで、三大駅伝で思うような走りができなかった石丸選手。前日は「重圧で眠れなかった」と言うが、同じ4区を走った1年時のタイムを1分以上も上回る成長の姿で、監督の期待に応えた。
5区・山口翔輝選手(2年)は自身の走りを「石丸さんまでの良い流れを受け継ごうと、気持ちで押していきました」と振り返る。
ルーキーだった昨季、三大駅伝の全レースに出場するなど、安定して結果を残してきた山口選手。単独走が続く中でも攻めの姿勢を貫き、残り1キロで4位に浮上。区間4位の力走で、レース後は「楽しく走れました」と笑顔を見せた。
最終区を残し、3位との差は4秒に縮まった。最長区間である6区には、絶対的な走力を持つ選手が集まる。
アンカーの野沢悠真選手(4年)は、タスキを受けた瞬間「絶対に3位に追い付く」と腹を固めた。5キロ手前で前を走るチームに並ぶと、そのまま緊張感のある並走が続いた。
残り1キロに差しかかったところで、野沢選手がロングスパート。追いすがるライバルを振り切り、目標の3位でタスキをゴールに運んだ。
優勝は國學院大学。史上7校目の出雲駅伝2連覇を成し遂げた。
前日の記者会見で、「チームで今、一番好調であり、注目の選手」と指揮官が挙げた4区・石丸惇那選手(4年)。序盤をハイペースで入り、前を走る大学を一気に抜いていく。区間3位の快心の走りでチームを5位に押し上げた。
これまで、三大駅伝で思うような走りができなかった石丸選手。前日は「重圧で眠れなかった」と言うが、同じ4区を走った1年時のタイムを1分以上も上回る成長の姿で、監督の期待に応えた。
5区・山口翔輝選手(2年)は自身の走りを「石丸さんまでの良い流れを受け継ごうと、気持ちで押していきました」と振り返る。
ルーキーだった昨季、三大駅伝の全レースに出場するなど、安定して結果を残してきた山口選手。単独走が続く中でも攻めの姿勢を貫き、残り1キロで4位に浮上。区間4位の力走で、レース後は「楽しく走れました」と笑顔を見せた。
最終区を残し、3位との差は4秒に縮まった。最長区間である6区には、絶対的な走力を持つ選手が集まる。
アンカーの野沢悠真選手(4年)は、タスキを受けた瞬間「絶対に3位に追い付く」と腹を固めた。5キロ手前で前を走るチームに並ぶと、そのまま緊張感のある並走が続いた。
残り1キロに差しかかったところで、野沢選手がロングスパート。追いすがるライバルを振り切り、目標の3位でタスキをゴールに運んだ。
優勝は國學院大学。史上7校目の出雲駅伝2連覇を成し遂げた。