エンターテインメント
〈インタビュー〉 桐谷健太さん主演 ドラマ「Qrosの女 スクープという名の狂気」 2024年10月3日
テレ東系では、桐谷健太さんが主演を務める連続ドラマ「Qrosの女 スクープという名の狂気」(月曜、後11・06)を、10月7日からスタートする。本作は、誉田哲也氏による小説が原作。主人公の週刊誌記者が、世間を騒がす謎の“CM美女”の素性を暴こうとする中で、芸能界の闇と対峙していくゴシップエンターテインメントだ。今作で同局の連ドラ初主演の桐谷さんに、作品の魅力を聞いた。
――本作では、敏腕記者・栗山孝治を演じます。
彼の“観察眼”はすごい。もしかすると、小学生くらいから学校の先生の秘密を見つけ出すほどの“腕の良さ”を持っていたのかなと(笑)。彼は記者になると、自分の記事で“世の中がちょっと変わった”感覚や、街の人がその記事を話題にしていることを知って、気持ちが高揚していたと思うんです。でも、ある事件を境に、深く葛藤していくことになる。
“自身の心の闇”を見て見ぬふりをしてきたけれど、ある時、その闇が“自分の持つ光”を急に覆ってしまったという感覚が、すごく腑に落ちます。
――いつの時代も、スキャンダルを求める人もいれば、明るい話題に心が洗われる人もいます。桐谷さんが「情報」との関わりの中で意識していることはありますか。
今や情報は、衣食住と並び立つほど、生活と密接しています。知り得た一つの情報が、立場や感情の違いによって、怒りにもなれば共感にもなる。例えば、白い紙に黒いインクが垂れていたら、それを“汚れ”と見るか“模様”と見るか。そこに善悪はないですけど、僕はシンプルに“自分が前向きになれるもの”をつかみ取っていけばいいと思っています。
――SNSの存在によって、“他人の目”をますます気にする人がいます。
もし、他人の目を気にし過ぎてしまう自分が嫌だと思っているのなら、その自分に気付けている時点で“変われるチャンス”をはらんでいるんですよね。自分はアカンと思うのではなく、なぜ人目が気になるのか理由を見詰めてみる。そして目指すべき目標が見えてきたら、そこへ向かって進んでみる。そのうちに心境に変化が起こり、周りも変わっていくと思うんです。実は、自分の捉え方次第なのかな。
――役を演じる上での“変わらない軸”はありますか。
映画を見た5歳の頃から、芸能の世界に入りたいと思っていました。自分の夢がかない続けている感謝を、今も大切にしています。
たとえ仕事に行き詰まることがあったとしても、その壁のおかげで“もっと成長したい”と熱くなれる。幼い頃の自分が、今の僕を見た時に「ええやろ」って自慢できる自分でありたいです。
――最後に、ドラマを楽しみにしているファンへ、一言お願いします。
実際の元芸能記者さんの話を参考にしているので、張り込みの仕方や、どうやってスクープをしていくのかなど、いろいろと楽しんでいただけるはずです。このドラマが、「情報」とどう向き合っていくべきかを考えていけるきっかけになればと思います。
きりたに・けんた 1980年2月4日生まれ、大阪府出身。2002年に俳優デビュー。ドラマ「ROOKIES」(08年)でブレークし、その後、数々のドラマや映画などに出演する。自身も登場するCMのオリジナルソング「海の声」で、16年のNHK紅白歌合戦に出場。主な出演作は、大河ドラマ「龍馬伝」(10年)、映画「火花」(17年)、ドラマ「INFORMA」(23年)。
【記事】鈴木将大 【写真】梅津賢太郎
有名芸能人の不倫、アーティストの薬物使用、事務所のハラスメント問題――。週刊誌ねたが、毎日のように量産されていく中で、栗山(桐谷=写真㊨)は、後輩記者の矢口慶太(影山拓也=同㊧)らと共に、スキャンダラスで衝撃的なスクープを追い求めていた。
ちまたでは、ファッションブランド「Qros」のCMに出演する正体不明の女性が話題に。その正体を暴こうと芸能記者たちのスクープ争いが始まる。
公式ホームページはこちら