仏法の教え

〈新年勤行会拝読御書〉 十字御書 2025年1月1日

御文

 今、正月の始めに法華経をくようしまいらせんとおぼしめす御心は、木より花のさき、池より蓮のつぼみ、雪山のせんだんのひらけ、月の始めて出ずるなるべし。
 今、日本国の、法華経をかたきとして、わざわいを千里の外よりまねき出だせり。これをもっておもうに、今また法華経を信ずる人は、さいわいを万里の外よりあつむべし。(新2037・全1492)

拝読の手引き

 法華経を信じ、懸命に生き抜く人は、必ず幸福になれる――日蓮大聖人が、そう門下に約束してくださっている御文です。
 年の初めに御供養を届けた門下の志に、大聖人は、広布への清新な決意を感じられたことでしょう。
 木から花が咲き、池から蓮がつぼみを出し、雪山の栴檀の双葉が開き、夜空に月が出てくるように、目には見えなくとも、正月を妙法で祝う人の心が成仏の因となって、まさに福運があふれていくことを示し、激励されています。
 本抄が著された弘安4年(1281年)の当時、再びの蒙古襲来の危機が迫るなど、国情は騒然としていました。大聖人は、そうした災いを招いたのは、日本が法華経を敵としたからであると指摘します。一方で、法華経を信じる人は、その求道心によって幸福を万里の外から集め、無量の福徳を積んでいくことができると教えられています。
 仏意仏勅の学会と共に、広布の誓願を貫く中に、確かな幸福の軌道はある――そのことを強く確信して、自行化他の実践に挑戦しようではありませんか。

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