聖教ニュース(紙面)
9・21「池田先生 初訪韓35周年」 記念ルポ 2025年9月20日
少子化という社会課題に直面する中で、青年が生き生きと活躍する韓国SGI(創価学会インタナショナル)。あす21日、池田大作先生の初訪問35周年を迎える韓国で、同志は何を思い、どう活動してきたのか。現地の友に話を聞いた。(記事=加藤幸一)
日本以上に少子化が進む韓国で“韓国SGIは青年が増えている宗教団体”というのが、現在の韓国の社会学者の認識だという。新入会者の増加だけでなく、継続して学会の活動に参加する青年が増えているからだ。
少子化という社会課題の「挑戦」に、青年の拡大と育成という「応戦」で見事に発展している韓国SGI。その原動力は何だろうか。
取材を重ねると、韓国の青年育成の源流には池田先生が重ねた青年への励ましと、それに応えようとする弟子の挑戦があることが見えてきた。
1970年に入会した禹鐘姫さん(婦人部総合長)は、81年に日本で先生と初めて出会って以来、度々「ぜひ韓国に来てください!」と訴えた。
83年8月、韓国青年部の代表が札幌を訪れた際、女子部長だった禹さんも同席。当時、先生から伝えられた言葉が忘れられないという。
「将来の大韓国を担って立つ皆さんだから、うんと苦労し、題目をあげて成長していってください」
「私は皆さんの成長を、題目をあげながら待っています。この素晴らしい人生の道を、信心の歴史を、広宣流布の歴史を、韓国の地でつくって残していきましょう。一番良い時に、韓国に貢献できる方法で訪問いたします」
禹さんは「まだ学会が『日本の宗教』と、社会から厳しく見られていた時代です。先生は私たちが力をつけ、社会で信頼を築く大切さを教えてくださいました」と振り返る。
先生の青年部への励ましは、韓国全土に歓喜の波動となって伝わっていく。同志は国土大清掃運動をはじめ、社会的弱者への支援、学校への良書贈呈運動、田植えなどを地域住民と協力し合う農村助け合い運動などの社会貢献活動に励んだ。学会理解は勢いを増して広がり、社会全般の認識が変わっていった。
先生は、同志の思いに応えるように、何度も日本で韓国青年部との懇談を重ねる。
86年8月18日、長野研修道場では、あらゆる予定を返上し、韓国の青年を激励。感動で涙ぐむ青年に「強くなりなさい。仏法者は強くなくてはならない」と厳愛の指導を送った(後の韓国男子部の日)。
88年7月20日には、神奈川文化会館で「道は開かれている。必ず韓国に行くからね」とメンバーに伝えた(後の韓国女子部の日)。
90年5月21日にも先生は、旧聖教新聞本社に集った韓国の婦人部代表に「必ず韓国に行きます」と。この時、同年9月に訪問するとの具体的な日程も伝えられた(後の韓国婦人部の日)。
メンバーが願い続けた先生の韓国訪問。禹さんら代表は、思わぬ発表に喜び、涙を流して、報恩の前進を誓った。