企画・連載

“就職偏差値が上がった大学”でトップクラスの創大 時代が求める人間力を育成 2022年9月18日

【創大・短大マガジン】
キャリア支援特集㊦

 今月の「創大・短大マガジン」は、「キャリア支援特集 下」(上は8月13日付に掲載)。株式会社大学通信の岡本淳司さんに、専門家の視点から、創価大学のキャリア支援の特長を語っていただくとともに、社会の第一線で活躍する卒業生の声を紹介する。変化や困難の多い時代にあって、有名企業・優良企業が創大生の採用を増やしているのはなぜか。その理由を分析してもらった。

◆インタビュー
株式会社 大学通信 情報企画部 副部長
岡本淳司さん
〈創価大学の特長〉
①多様な学生の中で培われる国際性
②困難な状況で価値を創造する人材
③縦横に結ばれた同窓の絆の強さ
“率”から“質”へ

  
 ――教育関連の情報を扱う貴社では、長年、さまざまな企業や教育機関と向き合ってこられたと思いますが、普段は、どのような取り組みをされているのですか。
  
  
 私たち大学通信では、“持続可能な社会”を構築するためのカギは「教育」にあると考え、各大学や企業と連携しながら、さまざまな教育関連情報の提供を続けています。
 特に、弊社で発表している各種ランキングは好評を頂いており、普段、テレビや新聞、雑誌などで何げなく目にする教育に関するランキングは、弊社がまとめたデータを基にしていることがほとんどです。
  
 国内には800弱にも上る大学がありますが、いくつかの有名大学を除くと、ほとんど名前すら知られていないのが現状かと思います。
 多角的な指標で算出したランキングを発表することで、多様な大学の個性や特徴を示すことができ、多くの教育関係者に喜ばれています。
  

 ――創価大学は、「就職偏差値が上がった大学」ランキング(「主要企業の就職者が100人以上200人未満」の中規模グループ)で、昨年第1位、今年は第2位を獲得しました。どのような意義があるとお考えですか。
  
  
 これは、主要企業約400社(日経平均採用銘柄に加え、会社規模や知名度などを参考に大学通信が選定)に入社した人数などから、「大学の就職偏差値」を算出し、10年前と比較して、その上昇率をランキングにしたものです。端的に言えば、有名企業への採用が増加した大学のランキングと言えるでしょう。

  
 最近、業界では「就職率から就職“質”へ」ということが盛んに語られています。
  
 いわば「どこでもいいから就職できる」ことより、「どこに就職できるか」という部分が、大学の価値を決める上で重要視されているのです。
  
 その意味で、創価大学は近年、国立大学の学生からも人気の高い外資系コンサルティング企業など、難関企業に、毎年、卒業生を送り出し、しかも年々増加しています。
  
 先行きの不透明な時代だからこそ、企業側も力ある人材を獲得するため、真剣に採用活動を行っています。その中で有名企業からの採用者が増えていることは、とても価値のあることだと思います。
  
  

卒業生への信頼

  
 ――「大学全入時代」と言われ、大学の質の低下が懸念される中、創価大学の就職力が上がっている要因はどこにあるのでしょうか。
  
 まず、国際化に力を入れていることです。
  
 創価大学の特長の一つに、留学生をはじめ多種多様な学生が一つのキャンパスで生活を共にし、盛んに交流していることが挙げられます。
  
 また、海外留学や語学研修の制度も充実しています。こうした、多様な人間関係の中で培われる国際性は、グローバル化が進む現代の企業にとって魅力的に映ります。
  
 そして何よりも、卒業生が実社会で活躍し、信頼を得ているということが大きいと思います。各企業において、「創価大学の出身者は、よい仕事をする」という認識が広がっているからこそ、採用者数が右肩上がりで増加しているのではないでしょうか。

  
 ――長引くコロナ禍やウクライナ危機によるサプライチェーン(供給網)の混乱など、社会を取り巻く環境が著しく変化する中、今、企業が求めている人材像とは、どのようなものでしょうか。
  
 おっしゃるように、マイナス要因が社会を覆い、これから世の中がどうなっていくのか誰にも分からない、不安定な時代を迎えています。
  
 だからこそ、困難な状況にあっても踏ん張って一歩踏み出せる「人間力」が重要視されています。その中で、新しいものを生み出す力、革新を起こす力、生涯学び続ける力が求められています。
  
 創価大学は伝統的に、困難や課題にぶつかっても、それをはねのけ、労苦の中から、新たな価値を創造する力を育成してこられました。こうした人間力が時代の要請に合致しているからこそ、大企業からの採用が広がっていると見ることができます。
  
  

一人を思う“熱量”

  
 ――最後に、多くの大学をご覧になってきた専門家として、創価大学に期待されることを教えてください。
  
 学生、教職員、卒業生が一体となって、学生一人一人の将来に向き合い、全力で支える熱量は目を見張るものがあります。
  
 私は、キャリアセンターの職員の方とよく連携を取りますが、いつ連絡しても、必ずと言っていいほど就活生との懇談をされていて、驚かされています。
  
 また、創価大学の特長は、同窓の絆が、縦にも横にも強く結ばれていることです。

  
 同世代の支え合いや触発はもちろん、先輩から後輩へと受け継がれる縦のつながりは、他の大学にはない特色だと思います。
  
 行き交う学生の、さわやかなあいさつなどを見ても、学生生活の中で、人格が磨かれていることを感じます。
  
 この「人間教育」の伝統を、次の時代につないでいくことで、知力、体力、人間力の優れた卒業生が、日本のみならず世界の発展に貢献していくのではないかと思います。これからも、社会に有益な人材を数多く輩出されることを期待しております。
  
  
  
 

◆卒業生の声
総合コンサルティング企業
宮田祐衣さん(創大35期)

 世界最大級の総合コンサルティング企業・アクセンチュアの人事本部に勤務しています。
  
 ジェンダーや障がいの有無など、互いの違いを尊重し合い、全ての社員が平等に能力を発揮できる職場環境づくりを目指す「インクルージョン&ダイバーシティ(包括と多様性)」の推進に取り組んでいます。
  
 昨年、「日経WOMAN」(日経BP社)の「女性が活躍する会社BEST100」の総合ランキングで1位を獲得することもできました。
  
 学生時代、留学先の南アフリカで厳しい格差を目の当たりにして「平等な社会を築くための実力をつけたい!」と決意したことが私の原点です。
  
 途上国支援に携わる進路も考えましたが、創大キャリアセンターで相談する中、グローバル企業の可能性を教えていただき、進路を定めました。
  
 内定後は、恩返しの思いで、1・2年生のキャリアデザインを支援する「キャリアサポートスタッフ(CSS)」や、キャリアセンター主催の課外講座「グローバルリーダーカレッジ(GLC)」の運営スタッフなどを務め、後輩のキャリア支援に尽力しました。
  
 「思い」を「形」にできたのは、創大のキャリア支援のたまものです。
  
 全ての人が平等に力を発揮できる社会を目指して、原点を胸に、挑戦を続けます。
  
  

大手航空会社・パイロット
前田清志さん(創大42期)

 日本を代表する航空会社で、パイロットとして勤務しています。
  
 高校時代、修学旅行で初めて搭乗した飛行機の感動が忘れられず、パイロットを目指すようになりました。
  
 創大2年生の時には、「東北復興インターンシップ」で宮城県南三陸町のホテルで働きました。震災当初、陸路が寸断され、物資の供給が滞った際、飛行機での輸送に助けられたとの被災者の話を伺い、パイロットになりたいとの思いが強くなりました。
  
 迎えた就職活動では、自社養成パイロットにエントリーしましたが、結果は不採用。国内の総合物流企業に進路を決めました。
  
 その後、創大の「キャリアサポートスタッフ(CSS)」として後輩を支えようと活動しましたが、ひたむきに頑張る姿に勇気をもらったのは私の方でした。夢への再挑戦を決め、働きながら勉強して、再度、自社養成パイロットの採用にエントリー。現在の会社に入社することができました。
  
 約4年間の訓練を経て、現在、ボーイング737―800型機の副操縦士として国内線を中心に乗務しています。
  
 どんな運航状況でも、お客さまに安心して空の旅を楽しんでいただけるよう、技術と心を磨き、信頼されるパイロットに成長して、後輩たちの道を開いていきます。
  
  

◆入試情報

 2023年度入試の出願受け付けの日程は、次の通り。なお、創大の「PASCAL(パスカル)入試」の出願受け付けは終了しました。
 【創価大学】
 公募推薦入試=22年11月1日(火)から9日(水)まで。
 大学入学共通テスト利用入試(前期)=22年12月16日(金)から23年1月13日(金)まで。
 全学統一入試、一般入試=22年12月16日(金)から23年1月17日(火)まで。
 大学入学共通テスト利用入試(後期)=23年2月28日(火)から3月10日(金)まで。
 【創価女子短期大学】
 自己推薦入試、同窓生(子女を含む)推薦入試=22年9月26日(月)から10月5日(水)まで。
 公募推薦入試=22年11月7日(月)から16日(水)まで。
 一般入試=23年1月4日(水)から18日(水)まで。
 ※全て締め切り日消印有効。入試の詳細は、創大・短大のホームページを参照してください。
 問い合わせは「創大アドミッションズセンター」〈042(691)4617〉、「創価女子短大入試事務室」〈042(691)9480〉まで。
  
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