企画・連載
【創価学園NAVI】友情物語――この春、卒業する学園生の成長の軌跡 2024年3月15日
この3月、東京・創価高校の54期生と関西創価高校の49期生が、原点を刻んだ創価学園を卒業する。3年前の入学式、創立者の池田大作先生はメッセージの中で「21世紀を変える英知のダイヤと輝け!」と呼びかけた。ダイヤはダイヤによってこそ磨かれる。今回の「創価学園NAVI」は「友情物語」と題して、コロナ禍の試練と向き合い、友と切磋琢磨しながら、成長を遂げた学園生たちの友情のドラマを紹介する。
昨年11月17日、11・18「英知の日」の集いで、創立者・池田先生のメッセージが紹介された。
「藍よりも青く、向学とチャレンジ光る『英知の日』、おめでとう!」
宮内正枝さん(3年)は、思わず息をのんだ。
「作成中の愛唱歌のタイトルが『藍より青く』だったんです」
生徒たちが愛唱歌を作成し歌い継ぐ――昔から続く学園の伝統である。
宮内さんは歌が大好きだ。小学生の頃、人間関係で悩んだ時も歌に励まされた。
中学校から学園に入学した宮内さんは伝統の愛唱歌を聞き、衝撃を受けた。創立者との絆、学園生の友情、負けじ魂があふれていたからだ。宮内さんは心を込めて愛唱歌を歌ってきた。
しかし、中学3年生となった2020年、コロナ禍により、愛唱歌を歌うことも、作ることもできなくなった。
心に寂しさを感じていた宮内さんに転機が訪れたのは高校2年の秋。同級生の倉田香織さんとの会話がきっかけだった。
“卒業までに何がしたい?”との倉田さんの問いかけに「愛唱歌を作る伝統を取り戻したいよね」と宮内さん。
「私もそう!」
倉田さんの目が輝いた。
2人はすぐに行動を開始した。熱烈な“愛唱歌ファン”だった松本幸代さんにも声をかけ、3人を中心に、毎週数人で愛唱歌の意義などを語り合った。
昨年6月、宮内さんらは学級委員が集まる場で愛唱歌の作成を提案し、7月に「愛唱歌作成委員会」が発足。委員会には45人もの生徒が集った。皆で歌詞を考え始めると、思いがあふれ、うまく言葉にできない。一方で大切な気づきもあった。
「作詞に携わることで、池田先生が紡ぐ言葉の力、重みを実感しました」(倉田さん)
「先生の学園生に対する期待の大きさが、より一層、深く身に染みました」(宮内さん)
「歌詞を考える中で、私たちの誓いや思いもハッキリしていったんです」(松本さん)
委員会で何度も推敲し、歌詞は10月末に完成。12月には作曲を終え、新愛唱歌「藍より青く」が誕生した。
藍よりも青く――池田先生は「英知の日」の集いに学園生への最後のメッセージを贈り、「最極のダイヤの生命の君よ/誇らかに学び光れ!/負けじ魂の錬磨と連帯で/地球民族の幸と平和を/照らしゆけ!」との卒業指針を示した。
今年の卒業式。創価高校の式典では、「藍より青く」を歌う。
宮内さんの瞳が決意に輝く。
「共に創立者の心を受け継ぐ友情の絆を結べたことが一番の宝です。この歌を歌い、“ダイヤの生命”を輝かせ、負けじ魂の連帯を世界に広げていきます」
▶創価高校54期生の新愛唱歌「藍より青く」をぜひご視聴ください。
関西創価高校のオープンキャンパスで人気を集める“熱い舞台”。それが和太鼓クラブ「栄光太鼓」の演目「獅子奮迅」だ。迫力のバチさばき、五感を震わす演奏は聴衆の心に響く。
この部活で鍛えの青春を送ったのが橋本和樹さん(3年)。彼は岡山出身。関西創価中学校から学園に入学し、寮生活を送ってきた。寮にあって、いつも目標に向かい、勉強や部活に全力で挑む憧れの高校生の先輩が、栄光太鼓に所属していた。
同部は「人を鼓舞する」をモットーに掲げ、日々の練習のみならず、積極的な学習態度、日頃のあいさつや礼儀なども大切にしていた。
“ここで成長したい”――橋本さんは栄光太鼓に入部した。
そこで出会ったのが、長崎の中学校から関西創価高校に進学した長島勇翔さんだった。
橋本さんは振り返る。
「苦労しながらもひたむきに努力する長島の姿に、どれだけ力をもらったか分かりません」
長島さんは栄光太鼓に入部するが、足のけがの影響で、1年間、練習ができなかった。しかし上半身のトレーニングに励み、「人を鼓舞する」実践をしようと、行事の実行委員や、寮で中学生をサポートする責任者を担うなど、挑戦を重ねた。
長島さんは「僕の方こそ、寮内で毎日、自主練に励むハッシー(橋本さん)を見て、勇気をもらっていたんです。“負けたくない”と思い、けがの期間を乗り越えられました!」と。
なれ合いではなく、触発し合う2人は、まさに“獅子奮迅”の強い絆を結んでいく。
中学校時代、“物事を最後までやり通せない”と悩んできた橋本さんだが、「人のために」と挑戦することで、自身の力が湧き上がり、変わることができた。周りの存在が自分を強くしてくれたという。
最高学年では、橋本さんが部長、長島さんは副部長に。昨年の7・17「栄光の日」の演奏は、部員全員で創立者・池田先生に手紙をつづり、決意して臨んだ。
橋本さんが竹太鼓を、長島さんが大太鼓を担当し、背中合わせで演奏を。曲の中盤、2人の掛け合いが、聴衆を一気に引き込む。最後は一糸乱れぬ圧巻の演奏で、3年生8人の有終の美を飾る舞台となった。
“人を鼓舞する姿勢”は、その後の学園生活でも貫かれた。
長島さんは10・10「情熱の日」の競技大会で梯団長に。橋本さんは男子卒業実行委員長を担い、友を励まし続けてきた。
「かけがえのない出会いを重ね、生き方の芯をつくり上げた学園生活でした。これからも人のため、社会のために尽くす振る舞いを貫いていきます!」
橋本さんは未来を見つめる。
▶関西創価高校「栄光太鼓」の演奏をぜひご視聴ください。
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kansou@seikyo-np.jp
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集い来たれ! 未来の学園生――東京・関西の創価学園で来週、オープンキャンパスなどのイベントが行われる。
校内見学や体験授業、クラブ見学、教員・生徒らによる相談コーナーなど、各校で多彩な企画を実施する予定。日程は次の通り。
〈創価高校・中学校(東京・小平市)〉
【日時】3月20日(水・祝)午前10時~午後3時30分
※予約不要
〈東京創価小学校(小平市、国分寺市)〉
【日時】3月20日(水・祝)午前8時45分~午後3時
※予約不要
〈関西創価高校(大阪・交野市)〉
【日時】3月23日(土)午前9時30分~午後3時30分
【予約】3月20日(水・祝)まで
〈関西創価中学校(大阪・交野市)〉
【日時】3月23日(土)午前9時30分~午後3時30分
【予約】クラブ体験は3月20日(水・祝)まで。来校予約は3月23日(土)午前7時まで
〈関西創価小学校(大阪・枚方市)〉
【日時】3月24日(日)午前10時~午後3時
【予約】3月21日(木)まで
こちらからオープンキャンパスの詳細を確認できます。