名字の言

名字の言 声が「仏の仕事」をする 2025年6月19日

 「分かりやすい、いい内容でした。しかも声が若武者のようで、心に響きました」。青年部リーダーが登場した、インターネットラジオ番組「ラジオ SEIKYO LABO」に寄せられた聴取者の感想▼声は人なり――声は、人格や人間性の発露である。例えば、朝のあいさつの声にも、その人の生命状態や一日を出発する心意気が表れる。張りのある声、弱々しい声、明るい声、暗い声……。声は「その人が持つ特性」と言えるかもしれない▼「声は何にもまして一人の人間の姿を正しく表わします」(小林一宏訳)とは、スペインの哲学者オルテガの言葉。彼は講義の際、マイクを使うことを残念がった。マイクは声を容赦なく機械化するからだという。75年以上前の話だが、当時のマイクの性能の悪さを差し引いても、人の声に対する思いは深い▼仏法では、声が「仏の仕事」をすると説く(新985・全708ほか、趣意)。私たちの声が人の心を動かし、社会や世界を変え、輝く未来をつくっていく。立正安国の戦いは言論戦であり、日蓮大聖人は「言わずんばあるべからず」(新25・全17)と訴えられている▼声を上げることから新しい歴史が始まる。さあ、今日も友の心に「希望の声」を届けよう!(川)