企画・連載

来年度開設「経済経営学部 ビジネス学科(仮称)」※設置構想中 人間主義の未来開く人材を育成 2025年2月28日

【創大・短大マガジン】

 創価大学では、2026年度から経済学部と経営学部が発展的に統合し、「経済経営学部ビジネス学科(仮称)」が新設される。新学部の取り組みや育む人材像について、西浦昭雄経済学部長と吉元浩二経営学部長に聞いた。(※設置構想中。内容は変更する可能性があります)

理論と実践力を培い変化の時代をリード

 ――創価大学では来年度から、経済学部と経営学部が統合され、「経済経営学部ビジネス学科(仮称)」が新設される予定です。なぜ今回、学部を統合することになったのですか。
    
 西浦 目まぐるしく変化する時代にあって、新たな価値を創造するためには、二つの学問分野を融合することが必要だと考えたからです。例えば「気候変動」という課題を解決するためには、経済学の視点から、世界の動向や政府の取り組みなどを構造的に理解するとともに、経営学的なアプローチで、企業や組織の取り組みを考える実践的な研究が必要です。

    
 吉元 経営学の立場で見ても、予測不能な社会の中で、商品やサービスの価格設定や売り上げの最大化など、企業活動を価値的に進めるためには、経済学で学ぶ市場の原理や景気変動、経済政策などへの深い理解が必要です。
    
 経済学の「理論」と経営学の「実践」。双方の視点から学ぶことで相乗効果を生み、これまで以上にビジネスに強い人材を輩出することが、新学部の目指すところです。

    
 ――学生にとっても大きな利点がありそうですね。
    
 西浦 これまで各学部でしか触れられなかったカリキュラムを融合することで、学生たちの学びと、卒業後の進路について、選択の幅が大きく広がります。よく受験生から「経済学部と経営学部の違いが分かりにくい」と質問を受けるのですが、今回の学部統合で、“就職に強い学部”として選びやすくなるのではないかと考えています。
    
 吉元 また、本年度をもって募集を停止した創価女子短期大学の教育についても、新学部が発展的に継承します。
    
 短大の女性教育のエッセンスを取り入れ、観光・ホスピタリティー関連の授業や女性とビジネスに関する授業なども新設を予定しています。
    
 女性の社会進出やワークライフバランスは、もはや女性だけが向き合うテーマではありません。男女が共に学び、研究していくことで、社会をより良く変えていく推進力になると期待しています。

    
 ――具体的には、どんなプログラムを考えていますか。
    
 西浦 ビジネスといっても多岐にわたるため、入学当初は自身の関心事が定まっていない学生もいると思います。そこで1年生から2年生にかけて、創大伝統の「人間主義経済論・経営論」を土台にしつつ、企業や地域の課題について、チームで解決策を考える実践型のワークショップ「ヒューマニスティック・リーダーシップ・プログラム(HLP)」を受講します。
    
 学生たちは、その中で関心のある学問分野を見つけ、その後、①グローバルリーダー②ビジネスデザイン③金融・財務プロフェッショナルの三つの学修コースから、学びたい分野を選択。さらに2年生からは、マーケティングや組織マネジメント・ダイバーシティ(多様性)、貧困・開発(社会貢献)など、多彩な科目群から、将来につながる学びを選び、深めていくという一連のプログラムです。
    
 吉元 学部独自の英語プログラムも展開し、希望者は、ビジネス英語を学ぶ「ビジネストラック」と、長期留学を目指す「アカデミックトラック」の2種類から選んで受講できます。これまで両学部が関係を築いてきた世界の大学への多彩な留学プログラムも受け継ぎ、さらに、経済学部に設置されていた、グローバルリーダーを育成する選抜型プログラム「HOPE」も新学部が継承します。
    
 ――これまでの両学部の長所と、これからの時代に必要な学びを融合した、素晴らしいプログラムですね。とはいえ、伝統ある二つの学部の統合は、一筋縄ではいかなかったのでは?
    
 西浦 経済学部は1971年の創大開学と同時にスタートし、経営学部は76年に設置されました。両学部ともに歴史と実績があり、教職員で議論を重ねる中で、それぞれが確立してきた二つの組織を融合するには、乗り越えなければいけない壁がいくつもありました。
    
 そんな時、立ち返る原点となったのが、創立者・池田先生から託された「学生第一」という伝統でした。学生の成長を第一に考え、知恵を出し合う中で、互いの学部から学べることが多くあり、学部統合によって可能性がさらに広がると確信しました。

    
 吉元 他大学でも経済学部と経営学部の統合を進める例は数多くありますが、実際には学科で専門が分かれ、カリキュラムは以前と変わらないものが多いようです。そうした中で、創大では両学部の教職員が真剣に話し合い、授業内容を含めて、名実ともに融合に取り組んできました。数多くの難題を乗り越えて築かれたプログラムは、必ずや学生の人生に有益なものになると自信を持っています。
    
 ――最後に、この大きな変革の中で、大切にしていることを教えてください。
    
 吉元 やはり、これまでもこれからも変えてはいけないのは「人間主義」という哲学だと思います。
    
 先行きが不透明な時代だからこそ、人間主義のリーダーを輩出することが未来の世界を開くことであり、創価大学の使命だと感じています。
    
 西浦 その実現のためにも、「個性を生かす」ことを大切にしたいと思います。それは、自身の個性だけでなく、他者の個性をも生かし、協力して課題解決に臨むことのできる、変化の時代をリードする人材の育成です。
    
 新生・創価大学の1期生ともいえる使命深き学生たちと学べる日を楽しみに、全力で準備に当たっていきます。
    
 

◆News&Topics
●創大でオープンキャンパス
3月20日(木・祝)開催!

 創価大学では、3月20日(木・祝)にオープンキャンパスを開催する(10時半から15時半まで)。主なプログラムは以下の通り。詳細はホームページを参照。問い合わせは「創価大学アドミッションズセンター」〈042(691)4617〉まで。

主なプログラム
特別イベント

 ◆魅力まるわかりイベント
 内容:創大の魅力をひとまとめにした楽しい企画が盛りだくさん!
 時間:13:00~13:40
 場所:中央教育棟地下1階AB103
   
 ◆現役生によるキャンパスライフ紹介~寮・クラブ~(30分)
 内容:気になる「学生寮」「クラブ」について現役生が紹介!
 時間:11:30~、13:40~(終了後、希望者との懇談・相談会を実施)
 場所:中央教育棟4階AW404

参加型イベント(事前予約制)

 ◆わたしの「学びたい」「好き」を、大学の「学部」につなげよう(大学・学部選び)
 ◆海外生活ワークショップ 一緒に世界を飛び回ろう!
 ◆創価教育ワークショップ
 ◆将来「公務員」になろうかな、と考えているあなたに!
 ◆ウェルビーイング×「推し」

ツアー

 ◆キャンパスバスツアー(20分)
 ◆ラーニング・コモンズ「SPACe」ツアー&自由見学
 ◆50周年記念展示ツアー(30分)
 ◆図書館ツアー・池田文庫見学会

その他

 ◆学部別体験授業・ガイダンス・企画
 ◆海外留学ガイダンス「君だけの留学物語」
 ◆世界を舞台に活躍する学部横断型プログラムGCPガイダンス・相談コーナー
 ◆創価大学歴史紹介
 ◆わくわく実験コーナー
 ◆入試ガイダンス
 ◆奨学金navi
 ◆なんでも相談コーナー
 ◆展示企画:REAL.ほか

●PASCAL入試チャレンジプログラム受講生募集中!
高校生向け 3月3日(月)まで

 創価大学では、今秋に総合型選抜「PASCAL入試」を受験予定の高校生らに向けた育成型プログラム「PASCAL入試チャレンジプログラム」の受講生を募集している。対象は、2025年度の高校等卒業予定者。原則オンラインで行われ、受講は無料。修了者は、同入試の出願資格である学習成績の状況(評定平均値)が、「3.2以上」から「3.0以上」に緩和される(全学科対象)。
 【募集期間】3月3日(月)まで
 【募集人員】200人(先着順)
 【問い合わせ】「創価大学アドミッションズセンター」〈042(691)4617〉
   
プログラムの詳細はこちら

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